矯正治療を始めるにあたって、「抜歯をするかどうか」は不安ですよね。抜歯することで、患者さんにどのようなメリットがあるのでしょうか。今回は、矯正治療の抜歯を行う理由についてお話しします。
矯正治療に抜歯は必要?
「できれば歯を抜かずに歯並びを整えたい」、そう思いますよね。高齢になっても健康でいるためには、80歳で20本の歯が残っていることが目安です。そのためには、健康な歯を1本でも多く残しておきたいでしょう。
一方、歯並びが悪いと、噛み合わせのズレから食べ物をよく噛めない、ケアが行き届かずむし歯や歯周病が生じることが考えられます。これらが原因で、将来健康な歯が残る可能性は低くなります。そのため、抜歯が必要な矯正であっても、歯並びが整うことで将来的に健康な歯を多く維持できる可能性があります。
矯正歯科ではすべての患者さんに抜歯を行うわけではありません。あらゆる可能性を鑑みて、バランスを考慮した結果、抜いた方がメリットが大きい場合は患者さんに相談します。たとえば、顎が小さく歯が大きい場合は歯が整列するスペースが足りず、抜歯してスペースを確保します。
このように、患者さんの症例に合わせて、「どの歯を抜くか」「抜く必要があるか」を考えます。
矯正の際は、嚙み合わせに影響の少ない歯を抜歯対象に選びます。
基本的には、前歯から4本目の第一小臼歯か、5本目の第二小臼歯です。食べ物を嚙み切る前歯や、他の歯の負担を分散する役割を持つ犬歯と比較すると、抜歯しても機能的な影響は少ないです。
どうしても抜歯したくない場合はどうする?
歯並びによって口が閉じづらい、上下の歯の角度が整っていない場合は、抜歯により口元の印象が大きく変わることがあります。前に出ていた歯が後ろに移動することで口元が綺麗になったり、食事する際に噛みやすくなったりと、メリットを感じていただけるでしょう。
患者さんの強い希望により抜歯を行わない場合、歯が十分整列できるだけのスペースを確保しなければなりません。成長過程にある子どもの場合、歯列幅を拡大する方法を行うことができます。また、親知らずを抜くことでスペースを確保し、矯正を行う方法などがあります。抜歯を打診されたものの無理に矯正すると、見た目は綺麗でも咬み合わせが改善しなかったり、もとの歯並びに戻る「後戻り」が起きたり、口元のシルエットが膨らんだりする恐れがあります。どうしても抜きたくない場合は医師にご相談ください。
不安なことはみんなの歯科医院まで納得いくまで聞いてください
できれば抜歯をせずに、矯正治療を完了させたいですよね。歯科医師が抜歯を患者さんに相談する場合は、メリットが大きいと判断したときです。しかし、抜歯と聞くとインパクトも大きく、不安もありますよね、抜歯の方法や治療期間、その後の歯の動きについて、不明点はぜひ質問して、納得してから抜歯へと進みましょう。
・幼少期から始めると非抜歯で治療できる可能性が高まります。
基本的に大人になってから顎を大きくすることはできないため、スペースを作るために抜歯などの処置が必要です。子供は大人より顎の骨が柔らかいため、顎の成長を促して永久歯が綺麗に並ぶ土台を作れます。子供のうちからすすめておけば、大人になって矯正が必要となった場合でも、抜歯をしなくて済む可能性が高まります。
相模原古淵のみんなの歯科医院では無料カウンセリングを実施しています。矯正治療についてのお悩みをぜひお聞かせください。